こんにちは!maffonスタッフのアンジーです。
寒い冬本番、皆さまソーイング、進んでいらっしゃるでしょうか?
今年はお住まいの地域によっては、ステイホームしなければいけない方もいると思います。本当に大変だと思います。マフォンの生地が皆さまにとって、「どこへも行けない」と悲しい気持ちになるのではなく、ほんの少しでもお家時間をクリエイティブに過ごせる助けになっていれば、と願います。
さて、ベビーベストとしてすでにご紹介したブラインドボーダー生地。
前回は赤ちゃん用にベビーベストをご紹介しましたが、もちろん、大人用でも素敵な作品が仕上がります。
従来より軽さを追求したキルトニット生地。薄くはなりましたが、目指していた「軽くて暖かい」が再現できました。
肩こりにつながるから重い服はちょっと苦手・・という方も多いと思います。そんな方にも安心して使っていただける生地です。
今回は、リックラック柄の黒×ベージュと、ブラインドボーダー柄の黒×杢グレーを使って、
こちらの「すてきにハンドメイド」10月号の本より、
ノーカラーベストを作りたいと思います!
マフォンの生地を使った作品ならではのアドバイスをご紹介します。詳しい作り方は本をご覧くださいね。
同じリバーシブルベストで、どんでん返しの方法を使っていますが、以前ご紹介したベビーベストとは違う工程で、その点も作っていてとっても興味深かったです!
必要な生地の長さは、LLで70㎝です。
リックラック柄、ブラインドボーダー柄、それぞれ裁断します。
以前のブログでもご紹介しましたが、すその直線、ブラインドボーダーの直線に合わせて切ってしまうと、↓のように綿が出てしまいます。
ブラインドボーダーの直線より、1~3ミリ離れた場所を切ると、中綿が出てきません。試してみてください。
斜めや縦のラインは、中綿のことを気にせず切ってもらって大丈夫です。
裁断、終わりました!
さて、ここで一工夫。最終的には、前にこのような金属のホックを5組付ける予定なのですが、
「強力」と書いてあるだけあって、強い力で止めるものです。がっしり止めるので、アウターにはかっこいいのですが、一方で生地には結構な負担がかかります。特にmaffonの生地は伸びるニット生地。しっかりと編んではありますが、そのままこのホックをつけるのは、着るうちに破れたりしないか、少し不安です。
そこで、ホックを付ける位置に接着芯を付けて補強しておくことをお勧めします。
裁断した前見頃の生地を左右二枚重ねたうえに型紙を置いて、ホックを付ける位置に糸でマークを付けておきます(切りじつけ)。
左右の間の糸を切れば、それぞれの位置に糸でマークがついています。
チャコペンなどで印をつけるより、切りじつけがなぜか、好きな私です。
リックラック柄の方にも同じようにつけておきます。
そして、4㎝×4㎝の接着芯を1枚用意。
中央位置にマーカーで点をつけておくと、さきほどつけた切りじつけの位置で中央が合わせやすいです。
アイロンで10か所に接着します(先ほど切りじつけでつけた糸は中央があわせられたら、取ってしまって大丈夫です)。接着芯を付ける時は当て布をお忘れなく!大事なアイロンが汚れずに済みますよ。
10か所はれました。
また、それぞれ後ろ見頃の肩位置にも、ニット用伸び止めテープを貼っておくと、型崩れが防げます。
さあ下準備できました。
縫っていきましょう!
まずはそれぞれ肩を縫って、
縫い代を割ります。
左右の肩で、前身ごろと後ろ見頃がくっつきました。
リックラック柄とブラインドボーダー柄、それぞれ中表に合わせ、
前裾→前はし→首回り→前はし→前裾を縫っていきます。
この時、リックラック柄ならではのご注意!縫う場所を、縦の直線に合わせるなどした方が、出来上がりがきれいです。特に着た時に前中心に来る「前はし」部分は目立ちます。
今回は裁断時、そこまで気を使わなかったため、縦の直線から少しずれた位置が縫い位置となりました。
出来上がったときに、ベージュの細いラインが一定になるように、気を使うのが大変でした💦
もとから、縫い位置が直線部分か、柄がない部分にすれば、もっと縫いやすいと思います!リックラック柄ならではの一工夫でした!
リックラック柄とブラインドボーダー柄、それぞれ中表に合わせ、そでぐりを縫います。
そで繰りを縫う時は、
肩で縫った部分が、リックラック側もブラインドボーダー側もぴったり同じに重なるよう、気を付けて縫うと、出来上がりがきれいです!
次は、後ろ裾を縫っていきます。(ベビーベストでは、後ろ裾に返し口を残して、最後に縫うのですが、今回はここで縫うのですね!色んなどんでん返しの方法があるのだなぁとまた感嘆です。)
縫えたら、そでぐりやえりぐりなど、カーブがきつい所の縫い代を半分の長さにしていきます。本では、切り込みを入れる方法が紹介されていますが、ニット生地だと、縫い代半分にする方がきれいに出来上がるのではないかと感じています。お好みでどうぞ!
前裾のはしも忘れずカット。角がきれいに出ますよ。
切れたら、先ほど接着芯を付けた場所にご注目。
ここで、千枚通しをぐっと通して、中央に穴をあけておきます。
10か所全部。「穴をあける」と書くと、恐る恐る、こわごわ、小さな穴にしてしまいますが、心配せず大丈夫です。最終的にホックの凸部分を通す時にまた穴をこじ開けることになります。逆に小さすぎる穴だと、アイロンをかけたときに閉じてしまって、せっかくのマークが見えなくなってしまいます。ホックの穴よりちょっと小さいくらい、を目安に、ぐっと開けておいてくださいね!
穴をあけ終わりました。
肩部分から表に返して、
アイロンで形を整えます。
形になってきました!
まだ、脇が残っています。
内側のブラインドボーダー柄の両端と中央をクリップで止めて、
さらに両端の先、それぞれ、リックラック柄を5㎝くらい合わせてクリップで止めておきます。
5か所をクリップで止めたら、
一番上のクリップから下のクリップまで、縫い合わせます。
縫ったら、縫い残したところが窓のようになっているので、その窓から、ブラインドボーダー柄の縫い代をアイロンで割ってから、
リックラック柄も縫い代を内側に折りこんで、アイロンをかけます。
縫い残ったところを、コの字閉じで、とじます。
この部分の工程、どちらをコの字閉じで閉じる形がいいのかな?と思い、反対側でもやってみました!
内側のリックラック側を合わせ、
さらに上下5㎝もブラインドボーダー柄も合わせて縫って、
リックラック柄の縫い代を割って、
ブラインドボーダー柄をコの字閉じで縫い合わせます。
どちらもやってみた感触は、どちらでもほぼ同じ、でした!
あえていえば、若干、リックラック柄の方が、最後に縫い代を内側に入れるアイロンがけとコの字閉じが楽だったかもしれません。
ただ、それも若干、なので、メーンに着る方にミシンをかけ、内側になる方をコの字閉じで閉じるのが一番いいかなと思います!
完成に近づいてきました。
反対側です。あとはホックを付けるのみです!
ただ、この金槌で打ちつけるタイプのホック、苦手にしていらっしゃる方も多いのでは・・
実は私アンジーも苦手なのです・・。一度、失敗して、せっかく完成間際だった作品の生地を傷めてしまったことがあり。
ミシンがけなら、間違えてもほどけばやり直しできますが、「やり直しできない」というところが、プレッシャーになって、うまくいかないのだと思います💦💦
しかし、今回、これを機会にホック付けをマスターしたいと思い!
試行錯誤してみました。(きちんと説明書を読んでいる方なら当たり前のことなのですが・・・せっかちな私はたくさん見落としている所があるから、失敗するのだなぁと気づかされました・・💦💦)
まず、【ポイント1】は、凸側を凹側をはっきり分けておくこと!
そして、【ポイント2】!うちつける時は、コンクリートなど硬いものの上で!
これまで、作品作りをしていた時は、家の床などでやっていました。どうやらそれが、うまくいかない原因だった模様です。コンクリートの上でやってみると、カシッとしっかり打ち付けられている感じが確かにあります!
とはいえ、コンクリートって、お家の中にはなかなかないですよね💦私は玄関のコンクリートを利用しました。コンクリートであれば何でもOK,道路でもOKなんです。
というわけで、作品と一緒に、ハンマーと千枚通し、ホックのセットをもって、外に出ましょう!
作品が汚れないように、レジャーシートをひいて置いて、
打ち付けていきます!
まずは凹側。
ここで【ポイント3】、凹側と凸側で受け皿の向きが変わります。
凹側を付ける時は、へこんでいる方が上になるように受け皿を置きます。
凹側の下部分になるホックをセット。
接着芯をつけて穴をあけておいた部分がここで活きます!
もし穴が小さければ千枚通しで少しづつ大きくしましょう。
穴に下の部分の突起を通し、その上に凹部分パーツを重ねます。
そして、打ちます!
弱すぎてもだめですが、強すぎると、下の部分に傷がついてしまうことがあります。ここはお一人お一人の力加減で、打っていってください。
ガツンガツンとまぁまぁ結構な音がしますので、夜間にやるのはあまりおすすめしません💦💦
打てました!
裏側です。きちんとついています。
そして接着芯をちゃんと貼っていたおかげで、生地がひっぱられて破れそうになることもありません!ヘビーユースにも耐えられそうな安心感があります。
毎回、「失敗したら、ここまでうまく縫えた作品が台無しになる・・・」というプレッシャーで押しつぶされていましたが、コンクリの上だとうまくいきそうです!
続いて反対側、凸側も打ち付けてみましょう。
ここで、【ポイント3】、受け皿の向きですが、凸側の今回は、平らな方が上になるように置きます。
凹側と同じように、受け皿→凸側下パーツ→生地の穴に通して→凸側上パーツ、の順で重ねてから、打ち付けます。
うまくいきました!
生地を傷めることもなく、ホッ・・・。
10か所すべて、失敗なく付けられました!
以前の失敗がトラウマになっていた身からすると、大進歩です(笑)!!
さて、このコンクリの上で打ちつける方法、
私は小林デザイナーから聞いた時、「コンクリの上??」という感じだったのですが・・・
ホックの裏側の説明書には、ちゃんと書いてありました💦💦
何でも説明書はちゃんと使う前に読まないといけないですね(反省しきり)💦
と、いうわけで、ハンマーで打ちつけるホックの場合、面倒でもお外に出て、コンクリの上でやりましょう!(もちろん、家の中で、レンガなどある場合は外に出なくて大丈夫だと思います)
しっかり打ち付けられたホック。接着芯を裏側に着けているので、着脱時も安心です。
ノーカラーのベスト、完成です!
裏返せば・・
黒いブラインドボーダー柄に。
ちらりと見えるリックラック柄もまた、素敵です。
ふわもこのブラインドボーダー。
軽くて暖かいを、実感していただけると思います。
さて、このふわふわあったか、ブラインドボーダー柄、Tシャツの型紙を使ってベストも作ってみました。
前見頃、後ろ見頃、衿ぐり、袖ぐりのパターンを使って作ります。
あっという間に、作り方も簡単、見た目も素敵な万能ベストが出来上がります。小学生の子供用に150サイズで裾-4㎝で作りました。
ベストだと、暑すぎず、また動きやすいのもあるのか、子供も嫌がらず着ています。
以前のブログでご紹介したベビーサイズなどと家族お揃いで着てもきっと素敵です。男女関係なく使え、リバーシブル仕様でも一重でも使える生地です。なんといっても、キルティングの工程がなく、作り始められるので、初心者さんでも安心してキルトニットの作品に取り組みやすいと思います。
maffonのあったかキルト生地をベビーにも ~ブラインドボーダーご紹介~ | maffon
冬ならではの生地、キルトニットのアイテムで、この冬の寒さを乗り越えてくださいね!
今日ご紹介した生地はこちら。
ジャガードキルトニット生地 ブラインドボーダー柄 色:黒/杢グレー
自分で作った温かな服を着ていれば、体だけじゃなく、何だか心もあったかに。
Happy sewing with maffon.