maffonのSDG’s~マーク入り生地・残糸でタッセル作り~

こんにちは!maffonスタッフのアンジーです。

最近、色々なところで目にするあのカラフルなマーク。

SDGsとは「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称

地球規模での危機が叫ばれる中、これまでの大量生産・大量消費社会とは異なる人間の生き方、あり方をしていくにはどうしたらよいか。

大きすぎる目標を、私たちの生活の中でも実践しやすいように、親しみやすく17の目標で掲げたものだとスタッフは理解しています。

一人の力、一企業の力で地球規模の問題を解決するのは到底無理なこと。

それでも、一人ひとりが少しずつ、地球を、社会を大切にする考えを持つことは、未来を変えるきっかけになると思います。

maffonなりのSDG’s、何かできるだろうかと考えました。

そして、少しづつ始めています。

こちらは、「マーク入り」の生地です。

製造過程で必要なアルファベットや番号が黄色の文字で生地端に書かれています。

これまではこの部分をカットしてお届けしていましたが、マークが書かれていない部分は正規の品と同じ品質です。生地の廃棄を少なくするため、昨今はこのマーク部分をカットせずにお届けしております。

図でご説明いたします。

これまでは、ご注文があった場合、

生地マークの前でカットしてお届けしていましたが、

現在は、マーク部分をカットせず、生地端のマークが入ったままでお届けしております。

ピンクの楕円の部分は、正規品と同じ品質です。ほんの少しですが、この部分に当たった方は、注文数プラスの生地分がお得になります。

maffonの生地は熟練のニット職人たちが高い技術で丁寧に製造した生地。細かい部分まで模様が入り、隅から隅までお使いいただけます。この部分が入ってお届けとなられた方は、ラッキー♪と思っていただければ嬉しいです。

先日、募集を締め切らせていただいた #maffonハギレ活用選手権 でも、本当に小さな小さなハギレまで大切にしてくださるお客様のmaffonへのご愛情に、スタッフ一同感激いたしました。少しの生地端の部分ですが、素敵な作品作りにご活用いただければ、生地たちもきっと喜ぶと思います。

(#maffonハギレ活用選手権、結果発表は月末を予定しております。たくさんのご応募、本当にありがとうございました!応募作はInstagramでいつでもご覧いただけるので、是非 #maffonハギレ活用選手権 のタグ、チェックしてみてくださいね。見ているだけでワクワク楽しいですよ!)

新たな試みで、生地端入りの生地が届いた方は、びっくりされているかもしれません。どうぞご理解いただければと思います。よろしくお願いいたします。

そのほかにも、生地製造の際に出る糸を活用していることがあります。

生地を編む際、糸の残り=残糸(ざんし、と読みます)がどうしても発生してしまいます。

名古屋にあるmaffonの工場では、このようなコーンにまかれた細い糸を大きな機械に設置し、リバーシブルジャガードニット生地を生み出しています。

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さて、このコーンにまかれた糸。本当に細いです。そして柔らかいです。

ふわふわのmaffonの生地の秘密は、元の糸がこんなに細く、ふわふわだからなのだと、実感できます。

この、細く、ふわふわの糸。工場で編み切れなかった最後の部分は、これまで使い道がないままでした。

使い道がなかった糸たちを最後まで使い切ろうと、今回、タッセル作りに活かそうと考えました。

作り方をご紹介します。

スマホスタンド用タッセルの作り方

「つくってみよう」のコーナーでご紹介しているスマホスタンド用につける大き目タッセルの作り方です。

スマホスタンドの作り方はこちらからどうぞ!

糸をまくための名刺サイズのカードを用意します。

使わなくなったクレジットカードやメンバーズカードなど、プラスチック製で曲がらないものがおすすめです。

糸を巻き付けていきます。

スマホスタンド用タッセルには、2000回巻き付けます。

ただ、一つのコーンから2000回巻くのは大変なので、

今回、ショートカットの時短技を使います(笑)

3本のコーンを用意し、巻き付けていきます。そうすると、2000÷3=666.66・・なので、667回巻けばOKです。

複数のコーンから巻くときは、巻く位置の高さをコーンと同じでなく、

ぐっと持ち上げて、

これくらいの高さで巻いていくと、糸がきれいに上に伸びて、巻きやすいです。

さて、2000回巻けたのがこちら。

糸を切ります。

太さは約2.5㎝、

片側の厚みは約1㎝くらいになっています。

「わ」になった糸を、カードから抜きとります。

抜き取るとき、洋裁用のへらなどあると、滑りやすく、抜きやすくなります。

続いて、スマホスタンドに止める用の糸を用意。

今回はボタン付け用の糸を用意しました。タコ糸や、刺繍糸(3本どり)でも大丈夫だと思います。

せっかくのSDG’sの取り組み。つける用に新しいものをかうのではなく、身の回りにあるものを使ってみるのも楽しいですよ。

糸を60㎝くらい用意し、さきほど作った糸束の「わ」の中に通します。

ぐるりと2周くらいさせ、コマ結びで止めます。ほどけないよう、コマ結びは2重にしています。短い方の糸端はコマ結び近くでカットしておきます。

では、スマホクッションに付けていきましょう!

まずは、糸に針を通します。

スマホクッションに縫い付けます。

(今回は中身を入れない状態で縫い付けていますが、もちろん、中身を入れた完成した状態のものに縫い付けても大丈夫です!)

スマホクッションに針を通したら、糸束の「わ」に針を通して

またスマホクッション→「わ」に通す、を5回ほど繰り返して、しっかり縫い付けます。

縫い付けたら、縫い付けた部分から1㎝ほどの所から針を出し、

ぐるっと糸を糸束の周りで一周させます。

テルテル坊主の頭を作る感じに似ています(^^

一周したら、針を突き刺します。

またぐるりと一周させて、

今度は違う方向から針を突き刺します。

この、「ぐるりと一周」→「針を突き刺す」を5回ほど繰り返します。

最後は、スマホクッション側に針を出し、

玉止めで止めます。

玉止めが隠れるよう、針を反対側に差し込み、

糸を切ります。

さぁ、最後の仕上げです。

裁ちばさみを用意して、トリムしていきます。

糸束の「わ」の部分に刃を入れて、

ジョキッと切ります。

切った直後は、こんな風にボサボサ頭です。

形を整えるよう、トリムしていきます。

櫛を使うと、きれいに毛先が整います。(切り残した「わ」の部分があると、櫛の歯がひっかかることがあります。力の入れ具合にご注意ください)

あとはスマホクッションに中身を入れたら、完成です!

さて、スマホクッションだけでなく、もう少し小さなサイズのテトラウェイトにもこのポンポンは活用できますよ!

テトラウェイト用タッセルの作り方

スマホスタンドより少し小さいサイズのタッセルの作り方です。

とっても可愛い裁断用のウェイト。

作り方はこちらからどうぞ。

スマホクッション用と同じ要領で、名刺サイズのカードに、ぐるぐると糸を巻き付けていきます。

今回は小さめサイズなので、巻く回数は400回です。

先ほどのスマホスタンドよりかなり薄め。

巾は約1~1.5㎝、

片側の厚みは約1mmくらいです。

カードから抜いたら、

40㎝くらいの縛る糸を用意。

中央部分をギュッと縛ります。スタッフは二重にコマ結びをして固定しています。

短い方の糸端をカット。

これからテトラウェイトに取り付けていきます。

糸を針に通して

付ける部分にブスリと差します。

テトラの先とタッセルの中央を5往復くらいするように、縫い付けてください。

タッセルはできるだけ固い部分を通るように、針を通すと、より固定されます。

付け終わったら、タッセルの先を指先で持ち、

縫い付けた場所から5mmほどの位置に糸をぐるりと巻き付け、ブスリと貫通させます。

テルテル坊主の頭を作るような感じです(^^♪

糸を巻き付けては差す、巻き付けては差す、を色々な方向から繰り返します。5回くらい繰り返しましょう。

最後は、テトラウェイト部分を通るように針を通し、

玉止めします。

止めた部分が隠れるよう、針を向こう側に通るように刺して、

糸を切ります。

この状態だと、何だか「おむすび」みたいだなぁといつも思います(笑)

さぁ、最後の仕上げです。

裁ちばさみをご用意ください。

タッセルの「わ」の部分にハサミを入れて、ジョキッと切ります。

切れたら、こんな感じになっています。

形を整えてあげましょう。

トリムしている気分です。

形を可愛く仕上げるための大切な工程です。気を抜かず、仕上げてくださいね!

テトラウェイトにタッセルが付きました!

触っても、ふわふわ。この糸で、maffonの生地は編まれているから、あんなにふわふわの肌触りなんだなぁと感じさせられます。

こんな風に、これまで「余ったいらないもの」とされていたモノたちが、クリエイティビティで素敵に命を吹き込まれることは、素晴らしいことだと感じます。

また、同時に、私たちが生きる場所をこれからの世代に残すためにも、必要なことだと思います。

そして、何より、モノを無駄なく使うことは心にとっても良い作用がある気がします。

本当に可愛いハギレたちを捨てずに活用すると、心に温かいほっこり感が広がります。

皆様も身の回りのもので、アイデアを生かして活用してみてください!

そして最後に、maffonの生地工場で機械を操作するの熟練のニット職人たちの存在についてお伝えしたいと思います。

この方たちのお仕事なしでは、maffonのふわふわのリバーシブルジャガードニット生地は生み出せません。

国内では数少なくなった職人の技術の継承にも、maffonは力を入れています。

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皆の信頼を集める職人のお一人、山田工場長については、こちらのブログをご覧ください。

maffonの生地は決して安いものではありません。ただ、ご満足いただける品質の良さを維持するため、これらの職人さんたちには、高い技術に見合った報酬が払われるべきだと考えています。

どうぞ、ご理解いただければ幸いです。

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今回のブログで少しでもmaffonの生地、工場について知っていただけたら嬉しいです。

ソーイングの秋本番、是非素敵な作品を作られてくださいね!

Happy sewing with maffon.